カラスに選ばれた王様 後編

   
 

カラスに選ばれた王様@

  カラスに選ばれた王様A
   

   
  コラム
  ピックアップ記事
  シャン昔ばなし
 
 
  おすすめ
   
 
 カラスに選ばれた王様A


 カラスのボスは、千羽の手下たちに命令して、戦争がなく、王様のいない国を探させました。しばらくして、あるカラスが王様のいない国、チェイントンを見つけました。
「竹のカゴを編み、カゴの中に入って下さい。手下たちがカゴを運びます」
 とボスカラスは言いました。コッパーラ(若者)はその通りにしました。ボスカラスは、
「あなたが王様になったら年に1回、私たちに牛1頭を下さい」
 と言い、コッパーラはそれを約束しました。そしてカラスたちはチェイントンに運んだコッパーラを玉座へ座らせ、服もきれいなものに着替えさせました。
 次の朝、使用人がコッパーラを見つけ、大臣たちが集まりました。町中の占い師たちを呼んでコッパーラの手相や顔を見せると、みんなが「王様にふさわしい人だ」と言いました。
 王様になったコッパーラは、すぐに水牛5頭をカラスたちに贈りました。それから約束通り年に1回、水牛1頭をカラスたちにあげました。しかしその約束は2年に1回となり、5、6年に1回となり、とうとう約束は守られなくなりました。
 カラスたちはみんな怒りました。みんなの不満を聞いたボスカラスはコッパーラの所へ飛んで行き、言いました。
「コッパーラ、もっといい国を見つけたから、そこへ行かないか」
 コッパーラは貧しい頃を忘れ、もっとお金持ちの国に行きたくて、「それはいい」と喜びました。
 コッパーラは、またカゴの中に入り、カラスたちに運ばれました。そして広い海の中にある小さな島に着きました。しかし、そこには何もありませんでした。結局コッパーラは死ぬまでその島で暮らしました。約束を破ったことを反省した彼は、霊になって今でもチェイントンを守っています。
---おわり

2006年5月15日発行2号掲載


Copyright 2006 All Rights Reserved シーサンパンナ文化協会